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自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のサイレントトリートメントー沈黙の虐待
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人との関係でしばしば用いられる「サイレントトリートメント」というものがあります。 サイレントとは、"静かな""沈黙の"などの意味。つまり、沈黙することや無視することにより、ターゲットを心理的に追い込むやり方です。 例えば、電話に出ない、メッセージの返事を返さない。又は、話しかけても無視をする、ため息や表情などで不機嫌を表し言葉で表現してくれない、自分が何か要求したい時だけ話すがその他は会話に応じない、など。あるいは、他の人とは楽しそうに話すのにターゲットにだけ冷たくする、など、様々な形をとって用いられます。 自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のサイレントトリートメントには、様々な目的があります。 まずは、ターゲットの自尊心を下げて 自分が優位に立つ ため。NPDの人は自分が一番素晴らしいと思っているので、ターゲットより自分が劣るはずがないと思っています。なのでターゲットが自分よりも何かに秀でていたり、優位に立ちそうになると、あわててターゲットを下げようとします。無視や軽視などをされ続けたターゲットは、自分が
Aira-Life-Coaching
2024年5月5日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のスミアキャンペーン(中傷・悪口)
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のスミアキャンペーンは、ターゲットを孤立させるために用いられます。 英語で “smear” とは、中傷、非難、悪口などの意味。つまりスミアキャンペーンとは、悪口や中傷を広めることです。NPDの人はターゲットとの関係が終わった時やターゲットに不満がある時、ターゲットを貶めるために 嘘 や誇張した話を言いふらして、悪い評判をわざと流すことがあります。これがスミアキャンペーンです。 ターゲットがNPDとの関係に悩み誰かに相談したいと思った時、すでに周囲に中傷を吹き込まれていて相談できない状態になります。またNPDの人が自分を正当化し、まるで自分こそ被害者のように振る舞い嘘のストーリーを流すことで、周囲の人がターゲットの言い分を信じなくなってしまいます。 NPDの人から離れた後にもターゲットに対する支配を示すためや、後に フーバリング しやすくするために行われます。 悪口を周囲に言いふらすことでターゲットは人間関係から孤立してしまいます。すると別れた後もNPDの人に戻ってしまったり、都合の良いときに利用したりしやすくな
Aira-Life-Coaching
2024年4月15日読了時間: 4分


ドーパミンと間接強化の罠ー自己愛性パーソナリティ障害(NPD)と離れられないのはなぜ?
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人は、ターゲットを支配し続けるために、Intermittent Reinforcement (間欠強化)を巧みに行います。 「間欠強化」とは、冷淡な態度をとったり無視をしたり、別れをほのめかしてターゲットの心を揺さぶった後、優しい言葉や 愛の爆弾 を織り交ぜてターゲットを喜ばせ、その後急激にまた冷淡になる、そしてまた不意に優しくなる、その サイクル を利用してターゲットを支配することです。 暴力を振るった後急に優しくなる、という典型的なパターンを聞いたことがある人も多いのではと思います。 そうやって身体的・精神的虐待と優しさやプレゼントなどを織り交ぜることにより、ターゲットの心を支配しているのです。 NPDにターゲットにされている人は常にサバイバルモードになっています。人はサバイバルモードにおかれると、ほんの少しのポジティブな事柄を一筋の希望としてすがってしまいます。この人は完全に悪い人ではない、優しいところもあるし穏やかな時もある、と思ってしまうのです。 又、たまに優しさをもらう事で、ターゲットの脳内には幸
Aira-Life-Coaching
2024年4月4日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)によるミラーリング
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)によるミラーリングとは、相手の思考や行動、興味や趣味などを模倣する事により、相手との間に親密さと信頼を高めていく事です。 これは自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人だけではなく、私達人間は子供の頃から自然にミラーリングをする事で周囲の人との関係を築き成長していきます。 長く一緒にいる人と喋り方が似てきたり、物事を共有するうちに同じ趣味を持ったりなど、大抵の人は経験しだ事があると思います。 ただ、NPDの人がこのミラーリングを使う時は、心から相手を尊重し共感して行う通常のミラーリングとは異なり、ターゲットを引きつけ偽りの信頼関係を築き、後に支配を強める為に行うものです。 主に ①理想化の段階 で用いられ、ターゲットを良く観察し、言動を真似たり、相手の言って欲しい事を言ったり、同じ趣味を装うなどして、相手を自分に引きつけます。特にターゲットが辛い事があったり落ち込んでいたり、または幼少期のトラウマで自己肯定感が低かったりする場合、このようなNPDのミラーリングにより強烈に惹きつけられてしまいます。自分の事を誰よ
Aira-Life-Coaching
2024年3月15日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のフーバリング(引き戻し)という手法
Hoovering/フーバリングは、自己愛性パーソナリティー障害(NPD)の人が主に ②脱価値化と③廃棄 の段階で用いる手法です。別れた後や距離を置くことにした後、または冷淡な態度をとった後などに、NPDがターゲットを引き戻そうとする時に使います。 元は掃除機のメーカー"Hoover"から来ていて、文字通り掃除機のように、自分の元に吸い戻そうとすることです。 例えば、あなたの大切さに気がついたなどと言い ラブボミング(愛の爆弾) を降り注いだり、今の恋人(友人・部下etc)の不平不満などをあなたに愚痴ったりして traiangulation(三角関係化) に持ち込んだり。身内が亡くなって辛い、事故や重い病気にかかった、など同情をひくような事を言ってきたりします。嘘とわからないような 巧妙な嘘 をついたり、口先だけの フェイクの謝罪 をしたり、こちらの 罪悪感をあおる ような事を言ったり、まるで自分が 被害者のように振る舞ったり もします。 そして、NPDの人はターゲットが何を望んで、何を言って欲しいのかを察知するスキルに非常に長けています。なので
Aira-Life-Coaching
2024年3月2日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のラブボミング(愛の爆弾)
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人が多用する「ラブボミング(愛の爆弾)」という手法があります。 文字通り愛を爆弾のごとくターゲットに降り注ぐこと。特に 段階①のidealization (理想化) の段階で多用されます。 惜しみない愛の言葉をあなたに降り注いだり、情熱的な口説き文句やあなたをまるでお姫様の様に扱ったり。頻繁な電話やメッセージでいつもあなたの事を考えているような素振りをし、あなたのほしい事を全部わかっているかの様に、求めている言葉を与えてくれます。プレゼント攻撃や、サービス(送り迎え、看病、料理など)も惜しみません。付き合いだして日が浅いのにあなたの事をソウルメイトだとか運命の相手と言ったりするのも典型的です。 この様に愛の爆弾を降り注ぐ事で、あなたはまるで、相手と自分がまるで世界で二人きりの様な錯覚を覚える事が増えます。世界でたった二人だけの甘美な関係。そのようにして、NPDの人はターゲットを他の人間関係から切り離して、自分に依存させるのです。 そうする事によって、あなたの心を支配しコントロールする下準備をしています。 この
Aira-Life-Coaching
2024年2月25日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)との関係の構築
前回の記事 で、自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人は治療が難しいケースが多いというお話をしました。 では、実際に自己愛性パーソナリティ障害(NPD)との関係の構築はどのようにすれば良いのでしょうか。 1.相手は変わらないと認識する NPDの人はその特性ゆえに、自分の言動を省みたり反省したり、非を認めて謝罪したり、話し合って妥協点を見つける、などの行為が難しいです。ゆえにカウンセリングやセラピーに通っても、自分から変わろうとはしないケースが多いです。 ですからあなたが、NPDのパートナーとの関係を改善しようとした時は、相手が変わる事を期待することはできない、とまず認識しましょう。相手を変えようとする方向にあなたが努力しても、その分あなたが傷ついてしまう可能性が上がるだけ。その事をまず理解して下さい。 その上で、あなたがこの関係に留まるか留まらないか、よく考えて下さい。必ずしも関係を終わりにして離れましょう、と勧めているわけではありません。それはあなたが決める事です。もし留まって関係を続けていこうと思うなら、この先何があってもあなた自身の幸せや
Aira-Life-Coaching
2024年2月9日読了時間: 6分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の治療
自己愛性パーソナリティ障害(NPD) は、本来治療できる障害です。セラピーなどで、他者との関係や自分の行動を振り返り何が生きづらさの原因かを理解すること、またトラウマに起因していることが多いので、カウンセリング等自分を探る作業が有効になります。 しかしながら、NPDは本人が治療しようという気持ちになるのが難しい。 NPDの特性であるところの自己の誇大性ゆえに、自分の言動を省みたり、反省したり、自分の非を認めて謝ったり、相手と話し合って妥協点を探す、ということが非常に難しいのです。 NPDはそもそも過去のトラウマや、幼少期に何らかの理由で健全な自己愛、自己肯定感を育てきれなかった事に起因します。 赤ちゃんが育っていく重要な過程で、「誇大自己」と「親のイマーゴ(理想化)」があります。 赤ん坊の、自分は万能であると思う万能感。泣いていると保護者が問題を解決してくれる、自分は神のように万能であると言う気持ち。これが「誇大自己」です。 そして、もう一つが親が適切に自分を育ててくれている、親が神のように自分を愛して何でも満たしてくれると崇める、これが「親のイ
Aira-Life-Coaching
2024年2月9日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の三角関係化(トライアンギュレーションという手法)
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の方との関係で、特徴的なものに「三角関係化 (Triangulation)」があります。 自分と相手の他に、第三者を三角関係に取り込むことにより、相手を心理操作するものです。 典型的なのは、ターゲットの前の恋人を比べること。元カノ(彼)はこうしてくれたのに、君はしてくれないんだね、とか。前の恋人を理想化して思い出す傾向があり、それと比べて君は…と比較する。元恋人でなくても、他の友達や通りすがりの人などを誉めたりすることもあります。友人関係なら他の友人と比較したり、上司であれば他の部下のことをターゲットの前で称賛したりします。 逆に、第三者の悪口をターゲットに聞かせ、それに比べて君は素晴らしい、と誉めたりする場合もあります。とにかく第三者とのトライアングルにあなたを巻き込むのです。 そのように常に誰かと比べられていく内に、ターゲットはNPDの評価に一喜一憂するようになります。自分が誉められたら天に昇る気持ちになり、他の人を誉められると落ち込む。無意識に競争心をあおられて常に緊張状態にさせられ、ターゲットは
Aira-Life-Coaching
2024年2月9日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のガスライティング
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のガスライティングとは、心理的操作でターゲットを巧みに操ること。 例えば、相手があなたが傷つくような言葉を発し、あなたはそれをずっと心の傷として持ってるとします。 ある日相手にその事を思い出させると、「え?俺(私)そんな事言ったっけ?思い違いじゃない?」と言われる。 はっきりと否定されて、あなたはもしかしたら自分の感違いだったかも、と思う。 勘違いじゃなかったとしても、相手は言った事を覚えてないと言うことは、本気じゃなかったんだな、あの時は単に機嫌が悪かっただけかも、などと思う。 そして、今目の前にいる優しい相手の甘い言葉を信じて、こっちの姿が本当のこの人の姿だ、あのひどい事を言ったのはきっと本心ではない、と思い込む。 ひどい事を言われて傷ついた心が一転、勘違いだった、本当は相手は私をこんなに愛しているのだと、天に昇る気持ちになる。 この繰り返しで、落差を行ったり来たりする事で、どんどん心理的に相手から離れられらなくなります。 傷つくことを再度言われても、されても、また同じ手法で勘違いだと思わされる。...
Aira-Life-Coaching
2024年2月9日読了時間: 2分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のサイクルとパターン
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)を持つ人との関係は、時に振り回され続けて疲弊してしまう場合があります。 典型的なパターンは以下です。 段階① 相手の理想化 段階② 脱価値化 段階③ 廃棄 段階① 理想化 あなたに積極的にアプローチし、愛情を降り注ぎ、いかにあなたが相手にとって理想の相手であるかを情熱的に唱えます。あなたはあっという間に心を持っていかれ夢中になります。それ以上に相手があなたに夢中であると思わされ、 愛の言葉 を惜しみなく与えられ、特別な存在の様に扱われます。 段階② 脱価値化 情熱的にあなたに愛を説いていた相手が、急にそっけなくなります。落差が激しいのであなたは戸惑います。 気のせいかもしれない 、と思おうとしますが、相手はそっけないまま。あなたはどうにか元のあなたを情熱的に愛していた相手を取り戻そうと必死になります。 段階③ 廃棄 突然に、相手はあなたを 捨てます 。またはその素振りをする。少し前まで、あなたをあんなに愛していると言い理想だと口説き、情熱的な言葉をささやいていた、その相手が急にあなたを捨てるのは、何かの間違いだ
Aira-Life-Coaching
2024年2月9日読了時間: 3分
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