憎い、でも恋しいー自己愛性パーソナリティ障害(NPD)
- Aira-Life-Coaching
- 1月14日
- 読了時間: 3分
更新日:2月23日

相手を憎いけれど愛している、「憎い、でも恋しい」という相反する気持ちが同時に心に生まれてしまうことがあります。
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人と別れたり離れたりした後も、ターゲットは後遺症のように長い期間苦しむことがあります。回復は右肩上がり一直線ではないので、上がったり下がったりしながら進む過程で、その感情の渦に翻弄されて非常に苦しい思いをされる方が多いのです。
苦しい気持ち、まだ好きだと思う気持ち、でも憎い気持ち、色んな気持ちが入り乱れて苦しいですよね。
やっかいなのは、「ものすごく憎らしい」という気持ちと「でも会いたい、恋しい」という気持ちが入れ替わり立ち代わりやってきて、どちらに自分の感情の軸を置いたら良いのかがわからず、混乱してしまうことです。
今はグリーフの時期です。自分のどんな感情も否定せず、ただそう感じていいんだよと自分に許してあげてください。世界一憎いけれど世界一愛している、そういう相反する二つの気持ちが共存する場合は、どちらかに振り切ろうとするととても苦しいんです。
どっちも持っていて良いんですよ。憎いけど愛おしい、そのままで良いのです。NPDの人との関係でそのように感じる人はとても多く、言い換えるとそのように苦しませて依存させられるのが、NPDの手法なのです。自分を責めたり、おかしいのではないかと思ったりしなくていい。そのように感じるのは当たり前のこと。自分に優しく今は感じるまま、否定せずにいろんな気持ちを感じることを自分に許してあげてください。
感情は、注目すると小さくなるという習性があります。逆に感じないふりをして、見ないふりをして無理やり押し付けていると、後で倍以上の大きさになって返ってきます。見ないふりをせず、注目してあげる。そうか、私は今こういう風に考えているんだね。そこにいるんだね。大丈夫、私がそばにいるからね、と。
感情をゲストだと思いましょう。あなたの家を訪れてくるお客さん。どんな感情がやってきても、追い返したりせず、そっとドアを開けて招き入れてあげましょう。そしてお茶をだしておしゃべりに付き合う。優しくもてなすのです。するとその感情は、気が済んだら、感謝してまたドアを開けて去っていきます。
逆に、ドアのところで拒絶して追い返してしまうと、彼らは諦めが付かずに戻ってきます。後になってから、何度も何度もドアをノックしてピンポンピンポン鳴らし続けます。
あきらめてドアを開けると、最初に見た時より巨大化している。怖くなってまた追い返しても去っていきません。何度でも戻ってきて、その度に大きくなっている。
だから、冷たくしないで優しく迎え入れましょう。ここにいてもいいよ、私がついてるから、と。そうすれば気が済んで去っていきます。
憎らしい気持ちと恋しい気持ちが同時に訪ねてきても、両方入れてあげれば良いのです。二人がケンカしないようにどちらかを追い返そうとすると、追い出されたほうがあきらめられずに戻ってきてしまうので、二人とも入れてあげて一緒にもてなしてあげましょう。
相反する二つの気持ちが襲ってきて苦しい時は、この話をぜひ思い出してください。決して自分を責めずに、優しくいたわってください。
このように相手のことを忘れられない、苦しいのに離れられないという状態は、恋愛依存症かもしれません。
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あなたが健やかで明るい未来へ向かいますように。
NPDサバイバー回復コーチ
堂前宏美
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