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わかりづらい自己愛性パーソナリティ障害-カバートナルシスト
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)には、いくつかのタイプがあります。主に、オバート(overt)、カバート(covert)、 コミューナル(communal ) 、アンタゴニスティック(antagonistic)、マリグナント(malignant)があります。 この中でもカバートナルシストは、一見自己愛性パーソナリティ障害とはわかりづらい特徴があります。わかりやすいオバートタイプと比較しながら見ていきましょう。 オバートNPDとカバートNPDの違い オバートはわかりやすい、いわゆる教科書通りのNPDの特徴をあらわします。自分の誇大性を示すために、自分の能力以上の言動でアピールしたり、ターゲットを貶めるため、罵り言葉をぶつけたり大声で怒鳴ったりします。 対してカバートは、内向的でシャイ、批判に傷つきやすい特徴があります。一見物腰も柔らかく人当たりも良く、大声を上げたりもしないし、自分の自慢話もあからさまにしないことが多いです。 しかし、自己の誇大性を示し、ターゲットを脱価値化しててコントロール下に置こうとするのは同じです。 ただ一見わかりにくい
Aira-Life-Coaching
2024年10月14日読了時間: 5分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)とのトラウマボンド②原因と対策
前回のブログ 「自己愛性パーソナリティ障害(NPD)との間に生まれるトラウマボンドって何?」 では、自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人とターゲットの間に生まれる「トラウマボンド」とは何かをお話しました。 第二回の今日は、なぜ自己愛性パーソナリティ障害(NPD)とのトラウマボンドが生まれてしまうのか被害者の傾向と、対策についてお話します。 トラウマボンドとは、加害者からターゲットにされた被害者が、その虐待の過程で加害者に対して抱く心理的な強い結びつきのことです。 それは様々な原因によって生じます。 ・パワーバランス 加害者が力を持ち被害者をコントロールすることにより、被害者は心理的に支配されていきます。そのうちに自分の生活や人生が加害者の手の中にあるように感じ、加害者への依存心が生まれていきます。脅迫や支配により恐怖心を植え付けられ逃げられなくなり、そのような環境で生き延びるために加害者に依存し心理的な結びつきを生じます。また、被害者が他の人間関係から一切切り離されることで、頼れるのが加害者だけとなり、依存が強まります。
Aira-Life-Coaching
2024年9月27日読了時間: 5分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)との間に生まれるトラウマボンドって何?
トラウマボンドとは、加害者からターゲットにされた被害者に、その虐待の過程で加害者に対して心理的な強い結びつきが生まれてしまうことです。 虐待されているという異常な環境で生き延び身を守るために、身に着けてしまう防衛反応です。被害者が自分の本当の感情を切り離し、加害者に対して情や恩などを感じるようになります。 自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人との関係では、ターゲットの中でこのトラウマボンドを生じやすくなり、虐待されているにも関わらず、その関係にとどまってしまいます。 トラウマボンドの形成は、NPDとの関係で用いられる、 理想化、脱価値化、棄却のサイクル を通しての心理操作によって行われます。 まず関係初期の理想化の段階で、 愛の爆弾 や ミラーリング を用いてターゲットの心をつかみ、自分に依存させます。 そして脱価値化や脱価値化の段階に入り、 ガスライティング や 三角関係化 などの手法を巧みに用いて、ターゲットの自尊心を奪い、自己に対する信頼をゆらがします。そうすることでNPDの人の言うことを聞くようになるので心理的支配
Aira-Life-Coaching
2024年9月26日読了時間: 3分


もしかして私も自己愛性パーソナリティ障害(NPD)?
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)について、毎日 沢山の方からお悩みやご質問をいただきます。中でもダントツで多い質問はこちら。 「NPDについて勉強していくうちに、自分にも当てはまる所があるように思います。もしかして私も自己愛性パーソナリティ障害(NPD)?なのでしょうか?そう考えると怖くなります」 私もかつて、そのように悩んだ事がありました。NPDという言葉を知り学ぶ過程で、どなたも一度は突き当たる問題なのかもしれません。 結論から言うと「自分はNPDなのでは?」と思う時点で、NPDである可能性は非常に低いと思います。 NPDの特性として「自分の言動や思考をかえりみる事が難しい」「自己と向き合い反省したり内省したりが難しい」というものがあります。 ですから、自分の言動がNPDに当てはまるのではないか?と自問自答して自分をかえりみている時点で、NPDである可能性は低いのです。 ただ、これだけ沢山の方にご質問頂くと言うことは、もしかしたらそのように自分を振り返る事は、NPDとの関係のサバイバーの方には必要な過程なのかもし
Aira-Life-Coaching
2024年9月12日読了時間: 3分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)被害からの回復の過程
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の被害者が回復に向かう過程には様々な段階があります。 NPDの人から被害にあうと、ターゲットには様々な影響が現れます。 ・ トラウマボンド が生まれる ・自己肯定感が低くなる ・自分の価値を疑うようになる ・他人の気持ちや意見を自分より優先してしまう ・自己犠牲をしてしまう ・他者を信頼することが難しくなる ・ 境界線が あいまいになる ・うつ状態、不安感、希死念慮、またはPTSDになることもある などです。 回復の過程は人それぞれですが、共通するプロセスがあると言われています。 ①否定 相手に対し違和感を持っているものの、それを虐待だと最初は認識できないことは珍しくありません。大切な人が自分を虐待していると認めることに抵抗を覚え、たまたま相手は機嫌が悪かったのだとか、自分にも悪いところがあったのではと、様々な理由を考え被害を否定します。 ②衝撃・混乱 虐待が悪化して否定をすることが難しくなり、認めざるを得ない段階にきます。それは被害者にとって非常にショックなことで、混乱して相手を責めたり自
Aira-Life-Coaching
2024年9月4日読了時間: 5分


私の精神疾患3⃣再び療養、苦しい日々そして回復
私の精神疾患②治療と寛解、再発 から続く うつ病が再発して、療養に入った私は、いつもうつ伏せで寝るようになりました。 起き上がる気力はない。だから一日中ベッドにいるのですが、不安感がひどくて、仰向けになれないのです。胸のあたりが不安で破裂しそうになる。それを抑えるためには、うつ伏せで自分の胸に全体重をかけるしかありませんでした。 来る日も来る日も、ただただうつ伏せで胸を押さえつけて、爆発しそうな心を文字通り押さえつけて耐える日々。 限界が近づいていました。 どうして再発してしまったのか、なぜ良くならないのか、いつまでこんなに苦しいのか。 医者にも通って薬も飲んで、カウンセリングも定期的に受けて、日本にいる夫と毎日スカイプで話して支えてもらい、友人たちは私の子供の面倒を見てくれたり、ごはんを作って持ってきてくれたりして助けてくれる。出来ることは全部してる。周りにもたくさん支えてもらってる。 それなのに、どうして、どうしてちっとも良くならないのだろう。 私は救いを求めて、スマホで何かヒントはないかとネットを探し回りました。..
Aira-Life-Coaching
2024年8月20日読了時間: 6分


私の精神疾患2⃣治療と寛解、再発
私の精神疾患① から続く 休職と療養に入り、治療を開始した私は、服薬とカウンセリング、認知行動療法などで徐々に回復していきました。 だいぶ体調がよくなった頃、医師と上司の強い勧めで日本に一ヶ月ほど一時帰国をし、夫や両親、古い友人など大切な人達に再会し、少しずつ元気を取り戻していきました。 カナダへ戻り、職場に復帰。寛解の期間が一年ほど続きました。仕事に帰れた事と日常が普通に送れることに喜びを感じる日々を過ごしていました。 そして一年後の再発。それは突然やってきました。 昨日まで穏やかに暮らしていて、仕事もちゃんと行っていた。その日は主治医と定期チェックのアポを入れていました。待合室で、順調だからこのまま薬減らしていけるかなあ、とか考えてたんです。そしたらそれは急にやってきました。 急に涙が出てきて、どんどん苦しくなった。もうすぐ順番だから我慢しようとするのに、涙が止まらない。そのうちまっすぐ座っていることもできなくなりました。受付の人が飛んできて、別室に通してくれました。 先生がすぐに来てくれて、私の状態が緊急性があると判断され、
Aira-Life-Coaching
2024年8月20日読了時間: 4分


私の精神疾患
カナダでメンタルヘルス/依存症サポートワーカーとして働く私自身、精神疾患を持っています。 12年前カナダに来た当時、息子たちは7歳と5歳でした。事情があって縁もゆかりもないカナダの街に来て、もちろん家族も友達もいませんでした。夫は事情があり日本に残り、カナダに正式に引っ越して来れたのは私と子供たちがカナダに移住してから6年後。その間一人で子育てしてきました。 カナダに来てすぐにカレッジにすぐ入学しました。永住権を将来得るために必須だったのです。ESLではなく現地の学生達と同じクラスに入り、英語での授業と膨大な課題に追われ、それだけでもいっぱいいっぱい。加えて、全く英語を喋れない状態で現地の小学校に通い始めた息子達の学校やサッカー、友達付き合い、不安定な心のフォロー、そして家事や保険や住まいや医療など全ての事を一人でする毎日。パンクしそうでした。 永住権取得は簡単ではなく、年単位の時間がかかることわかっていました。一体いつ永住権をとれるのか、本当に取得できるのか、そしていつ夫とまた暮らせるようになるのか。いつまでこんな生活が続くのか全く先が見えず、
Aira-Life-Coaching
2024年7月26日読了時間: 5分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のフェイクの謝罪
人間関係において謝罪は必要不可欠。相手を傷つけてしまった時、間違えを起こしてしまった時、誠心誠意謝る事は、大切な人との信頼を構築するためにとても重要なことです。 ですが自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人は、自分の言動を省みれない、共感性に欠ける特性があります。 したがって人間関係において、NPDの人に真の謝罪を求めることは難しいと言えるでしょう。 しかし、NPDの人は時に表面的に謝罪をする時があります。 それは本当に自分が悪いと思っていたり反省しているのではなく、自分を良く見せたり、相手をコントロールしようとする目的で行われます。自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のフェイクの謝罪の例を見ていきましょう。 パターン①「ごめん、でも…」と“でも”が後に続く 「ごめん、でも君がこう言ったから…」 「ごめん、でも他の人は笑ってくれたんだけどな」 パターン②自分の行為を最小化する 「ごめん、ただの冗談だよ」 「ごめん、でも君のためを思って悪役を演じたんだよ」 パターン③何に対して謝罪しているのか理解していない 「もし君を傷つけたなら謝るよ」...
Aira-Life-Coaching
2024年6月12日読了時間: 3分


“毒親”は自己愛性パーソナリティ障害(NPD)かもしれない
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)はパートナーや恋人関係だけでなく、親にあてはまる場合も多くあります。 いわゆる「毒親」との関係に悩んでいる方の投稿や記事などを読むと、NPDの特徴に当てはまっていることが多いです。例えば、 ①子供に対する暖かい愛情と冷酷な態度がころころと入れ替わり混乱させる。 ②無理難題を子供に押し付け、できないと批判する。 ③子供が何か達成できた時など、条件付きでしか誉めたり愛情を示したりしない。 ④子供の誕生日や卒業式などの晴れの日に、親である自分に注目を集め自分が主役になりたがる。 ⑤子供の感情や意見を常に否定する。 ⑥いつも自分が正しいと言い張り、非をみとめない。 ⑦配偶者や兄弟への虐待を子供の目前でおこなう。 このような養育環境で育てられた子供は自己肯定感を適切に育てる事が難しくなり、自分の価値を信じられなくなってしまうことが多くなります。常に感情を否定されてきたので、自分がどう感じるか、どうしたいかを明確にすることが難しくなり、他人に合わせることが多くなります。親の機嫌を常にとって生きてこざるを得なかっ
Aira-Life-Coaching
2024年6月9日読了時間: 3分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のサイレントトリートメントー沈黙の虐待
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人との関係でしばしば用いられる「サイレントトリートメント」というものがあります。 サイレントとは、"静かな""沈黙の"などの意味。つまり、沈黙することや無視することにより、ターゲットを心理的に追い込むやり方です。 例えば、電話に出ない、メッセージの返事を返さない。又は、話しかけても無視をする、ため息や表情などで不機嫌を表し言葉で表現してくれない、自分が何か要求したい時だけ話すがその他は会話に応じない、など。あるいは、他の人とは楽しそうに話すのにターゲットにだけ冷たくする、など、様々な形をとって用いられます。 自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のサイレントトリートメントには、様々な目的があります。 まずは、ターゲットの自尊心を下げて 自分が優位に立つ ため。NPDの人は自分が一番素晴らしいと思っているので、ターゲットより自分が劣るはずがないと思っています。なのでターゲットが自分よりも何かに秀でていたり、優位に立ちそうになると、あわててターゲットを下げようとします。無視や軽視などをされ続けたターゲットは、自分が
Aira-Life-Coaching
2024年5月5日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のスミアキャンペーン(中傷・悪口)
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のスミアキャンペーンは、ターゲットを孤立させるために用いられます。 英語で “smear” とは、中傷、非難、悪口などの意味。つまりスミアキャンペーンとは、悪口や中傷を広めることです。NPDの人はターゲットとの関係が終わった時やターゲットに不満がある時、ターゲットを貶めるために 嘘 や誇張した話を言いふらして、悪い評判をわざと流すことがあります。これがスミアキャンペーンです。 ターゲットがNPDとの関係に悩み誰かに相談したいと思った時、すでに周囲に中傷を吹き込まれていて相談できない状態になります。またNPDの人が自分を正当化し、まるで自分こそ被害者のように振る舞い嘘のストーリーを流すことで、周囲の人がターゲットの言い分を信じなくなってしまいます。 NPDの人から離れた後にもターゲットに対する支配を示すためや、後に フーバリング しやすくするために行われます。 悪口を周囲に言いふらすことでターゲットは人間関係から孤立してしまいます。すると別れた後もNPDの人に戻ってしまったり、都合の良いときに利用したりしやすくな
Aira-Life-Coaching
2024年4月15日読了時間: 4分


ドーパミンと間接強化の罠ー自己愛性パーソナリティ障害(NPD)と離れられないのはなぜ?
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人は、ターゲットを支配し続けるために、Intermittent Reinforcement (間欠強化)を巧みに行います。 「間欠強化」とは、冷淡な態度をとったり無視をしたり、別れをほのめかしてターゲットの心を揺さぶった後、優しい言葉や 愛の爆弾 を織り交ぜてターゲットを喜ばせ、その後急激にまた冷淡になる、そしてまた不意に優しくなる、その サイクル を利用してターゲットを支配することです。 暴力を振るった後急に優しくなる、という典型的なパターンを聞いたことがある人も多いのではと思います。 そうやって身体的・精神的虐待と優しさやプレゼントなどを織り交ぜることにより、ターゲットの心を支配しているのです。 NPDにターゲットにされている人は常にサバイバルモードになっています。人はサバイバルモードにおかれると、ほんの少しのポジティブな事柄を一筋の希望としてすがってしまいます。この人は完全に悪い人ではない、優しいところもあるし穏やかな時もある、と思ってしまうのです。 又、たまに優しさをもらう事で、ターゲットの脳内には幸
Aira-Life-Coaching
2024年4月4日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)によるミラーリング
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)によるミラーリングとは、相手の思考や行動、興味や趣味などを模倣する事により、相手との間に親密さと信頼を高めていく事です。 これは自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人だけではなく、私達人間は子供の頃から自然にミラーリングをする事で周囲の人との関係を築き成長していきます。 長く一緒にいる人と喋り方が似てきたり、物事を共有するうちに同じ趣味を持ったりなど、大抵の人は経験しだ事があると思います。 ただ、NPDの人がこのミラーリングを使う時は、心から相手を尊重し共感して行う通常のミラーリングとは異なり、ターゲットを引きつけ偽りの信頼関係を築き、後に支配を強める為に行うものです。 主に ①理想化の段階 で用いられ、ターゲットを良く観察し、言動を真似たり、相手の言って欲しい事を言ったり、同じ趣味を装うなどして、相手を自分に引きつけます。特にターゲットが辛い事があったり落ち込んでいたり、または幼少期のトラウマで自己肯定感が低かったりする場合、このようなNPDのミラーリングにより強烈に惹きつけられてしまいます。自分の事を誰よ
Aira-Life-Coaching
2024年3月15日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のフーバリング(引き戻し)という手法
Hoovering/フーバリングは、自己愛性パーソナリティー障害(NPD)の人が主に ②脱価値化と③廃棄 の段階で用いる手法です。別れた後や距離を置くことにした後、または冷淡な態度をとった後などに、NPDがターゲットを引き戻そうとする時に使います。 元は掃除機のメーカー"Hoover"から来ていて、文字通り掃除機のように、自分の元に吸い戻そうとすることです。 例えば、あなたの大切さに気がついたなどと言い ラブボミング(愛の爆弾) を降り注いだり、今の恋人(友人・部下etc)の不平不満などをあなたに愚痴ったりして traiangulation(三角関係化) に持ち込んだり。身内が亡くなって辛い、事故や重い病気にかかった、など同情をひくような事を言ってきたりします。嘘とわからないような 巧妙な嘘 をついたり、口先だけの フェイクの謝罪 をしたり、こちらの 罪悪感をあおる ような事を言ったり、まるで自分が 被害者のように振る舞ったり もします。 そして、NPDの人はターゲットが何を望んで、何を言って欲しいのかを察知するスキルに非常に長けています。なので
Aira-Life-Coaching
2024年3月2日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のラブボミング(愛の爆弾)
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人が多用する「ラブボミング(愛の爆弾)」という手法があります。 文字通り愛を爆弾のごとくターゲットに降り注ぐこと。特に 段階①のidealization (理想化) の段階で多用されます。 惜しみない愛の言葉をあなたに降り注いだり、情熱的な口説き文句やあなたをまるでお姫様の様に扱ったり。頻繁な電話やメッセージでいつもあなたの事を考えているような素振りをし、あなたのほしい事を全部わかっているかの様に、求めている言葉を与えてくれます。プレゼント攻撃や、サービス(送り迎え、看病、料理など)も惜しみません。付き合いだして日が浅いのにあなたの事をソウルメイトだとか運命の相手と言ったりするのも典型的です。 この様に愛の爆弾を降り注ぐ事で、あなたはまるで、相手と自分がまるで世界で二人きりの様な錯覚を覚える事が増えます。世界でたった二人だけの甘美な関係。そのようにして、NPDの人はターゲットを他の人間関係から切り離して、自分に依存させるのです。 そうする事によって、あなたの心を支配しコントロールする下準備をしています。 この
Aira-Life-Coaching
2024年2月25日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)との関係の構築
前回の記事 で、自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人は治療が難しいケースが多いというお話をしました。 では、実際に自己愛性パーソナリティ障害(NPD)との関係の構築はどのようにすれば良いのでしょうか。 1.相手は変わらないと認識する NPDの人はその特性ゆえに、自分の言動を省みたり反省したり、非を認めて謝罪したり、話し合って妥協点を見つける、などの行為が難しいです。ゆえにカウンセリングやセラピーに通っても、自分から変わろうとはしないケースが多いです。 ですからあなたが、NPDのパートナーとの関係を改善しようとした時は、相手が変わる事を期待することはできない、とまず認識しましょう。相手を変えようとする方向にあなたが努力しても、その分あなたが傷ついてしまう可能性が上がるだけ。その事をまず理解して下さい。 その上で、あなたがこの関係に留まるか留まらないか、よく考えて下さい。必ずしも関係を終わりにして離れましょう、と勧めているわけではありません。それはあなたが決める事です。もし留まって関係を続けていこうと思うなら、この先何があってもあなた自身の幸せや
Aira-Life-Coaching
2024年2月9日読了時間: 6分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の治療
自己愛性パーソナリティ障害(NPD) は、本来治療できる障害です。セラピーなどで、他者との関係や自分の行動を振り返り何が生きづらさの原因かを理解すること、またトラウマに起因していることが多いので、カウンセリング等自分を探る作業が有効になります。 しかしながら、NPDは本人が治療しようという気持ちになるのが難しい。 NPDの特性であるところの自己の誇大性ゆえに、自分の言動を省みたり、反省したり、自分の非を認めて謝ったり、相手と話し合って妥協点を探す、ということが非常に難しいのです。 NPDはそもそも過去のトラウマや、幼少期に何らかの理由で健全な自己愛、自己肯定感を育てきれなかった事に起因します。 赤ちゃんが育っていく重要な過程で、「誇大自己」と「親のイマーゴ(理想化)」があります。 赤ん坊の、自分は万能であると思う万能感。泣いていると保護者が問題を解決してくれる、自分は神のように万能であると言う気持ち。これが「誇大自己」です。 そして、もう一つが親が適切に自分を育ててくれている、親が神のように自分を愛して何でも満たしてくれると崇める、これが「親のイ
Aira-Life-Coaching
2024年2月9日読了時間: 4分


二股をかける自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の心理
特別な恋愛関係、パートナーシップを持つということは一対一の関係を結ぶ事、が一般的な考え方ですが、中には二股をかけたり同時に複数の人と関係を持つ人もいます。 二股をかけられた方の人は非常に苦しむのが常です。心を殺されるというか、もう一人の人と比べて私はダメなのだ、だから相手はあの人とも付き合ってるのだ、という圧倒的自己否定が襲ってくるのです。 苦しいながらも健全な自己肯定感をもってして、相手の二股や浮気がわかった時点で、はいさよなら、そんな人はこっちからお断り!とすっぱり見限る事が出来れば良いのですが、そうはいかず様々な事情から、又は相手からの愛情により自己肯定を満たしている場合には、なかなか離れることができず苦しみ続けてしまう場合もあります。 二股、浮気、不倫は自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人によく見られます。 三角関係化 もよく用いられる手法です。二股をかける自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の心理とは一体どういうものなのでしょうか。 あなたは相手の事をとても愛していて、他の人と同時に付き合うことなど、とても考えられないのに。 相手も
Aira-Life-Coaching
2024年2月9日読了時間: 4分


自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の三角関係化(トライアンギュレーションという手法)
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の方との関係で、特徴的なものに「三角関係化 (Triangulation)」があります。 自分と相手の他に、第三者を三角関係に取り込むことにより、相手を心理操作するものです。 典型的なのは、ターゲットの前の恋人を比べること。元カノ(彼)はこうしてくれたのに、君はしてくれないんだね、とか。前の恋人を理想化して思い出す傾向があり、それと比べて君は…と比較する。元恋人でなくても、他の友達や通りすがりの人などを誉めたりすることもあります。友人関係なら他の友人と比較したり、上司であれば他の部下のことをターゲットの前で称賛したりします。 逆に、第三者の悪口をターゲットに聞かせ、それに比べて君は素晴らしい、と誉めたりする場合もあります。とにかく第三者とのトライアングルにあなたを巻き込むのです。 そのように常に誰かと比べられていく内に、ターゲットはNPDの評価に一喜一憂するようになります。自分が誉められたら天に昇る気持ちになり、他の人を誉められると落ち込む。無意識に競争心をあおられて常に緊張状態にさせられ、ターゲットは
Aira-Life-Coaching
2024年2月9日読了時間: 4分
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